あきらめるか、ECサイト構築を追求するか
AT&TWIRELESSから流出した顧客が、逆に顧客満足度の高いVERIZONWIRELESSやT-MOBILEに流れることで、これまで均衡していたキャリア間の差がより鮮明となった。
ちなみに、VERIZONWIRELESSのシェアは、2003年の23.6%から2004年第2四半期には24.0%に増加している。
この市場の動きを見て、各社とも顧客の維持や獲得に向けた打ち手を相次いで実施したことで、競争が活発化したと考えられる。
日本では携帯電話機により差別化が行われているが、米国のキャリアの打ち手は、主に料金プランやサービスである。
これは、米国では携帯電話機がメーカー主導で製造されており、日本の携帯電話のキャリアのように細かな仕様による差別化が行われていないためである。
ただ、米国では、他社の施策に単に追随するのではなく、独自性のある施策で差別化を図っている点が特徴的である。
具体的な施策として、VERIZONWIRELESSは従来の自社網内通話無料に加え、固定網とサービスを融合するFMC(FIXEDMOBILECONVERGENCE)サービスなどによって、顧客囲い込みの戦略を新たに打ち出すことで、その差をさらに広げようという戦略に出ている。
たとえば、同社のFMSサービスにより、ユーザーは自宅のパソコンを用いて、携帯電話に届いたメールの閲覧をすることが可能となる。
またSPRINTPCSでは、毎月利用した分により、自動的に最適なプランへの計算を行う“FAIR&FLEXIBLEPLAN”を導入している(通常の料金プランではなく、通常の料金プランより高めに設定された同プラン専用の料金体系で算出される)。
また、VERIZONWIRELESS以外にも、CINGULARWIRELESSなど固定電話部門を持つ携帯電話キャリアでは、固定電話や高速インターネットと料金プランをバンドルして低価格で提供することにより、固定電話ユーザーの獲得および囲い込みの強化によるグループ全体での生き残りを図っている。
バンドル販売で成功したキャリアの1つがCINCINNATIBELLである。
同社は、オハイオ州周辺で固定および携帯電話事業を展開する既存地域電話会社(ILEC:INCUMBENTLOCALEXCHANGECARRIER)である。
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